神戸・三宮で大腸検査・大腸カメラ・大腸内視鏡検査といぼ痔・きれ痔の治療ならみつみや大腸肛門クリニック

日本大腸肛門病学会認定 大腸肛門病専門医

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マンガで分かる切らない痔の治療と痛くない大腸内視鏡検査

  • もしかして大腸がん編

    みつみや大腸肛門クリニックでは毎年約1300人の患者さんの大腸内視鏡検査を施行しています。
    患者さんの平均年齢は約50歳です。毎年・2年毎・3年毎に定期的に受診される患者さんが多いです。
    日帰りの内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術で検査当日に処置可能なごくごく早期がんから外科治療適応の進行がんまで含め、大腸がんは3%前後の患者さんに見つかります。40歳からは、特に自覚症状が無くても3年毎の大腸内視鏡検査を推奨しています。ごく少数ですが20代の患者さんにも、外科治療適応の進行大腸がんを見つけています。
    お腹の違和感・お尻からの出血・お通じの乱れなどがあれば、20代後半・30代でも、大腸内視鏡検査を推奨しています。
    こんな症状があれば大腸がんかも。
    検査を受けないのも不安、検査を受けるのも不安、出来るだけ早く、大腸内視鏡検査を受けましょうね。

  • 大腸がん編

    日本人の大腸癌罹患率・死亡数が増えています。2018年の統計で日本人の癌罹患率で大腸癌は男性で3位・女性で2位です。さらに、2019年の統計で日本人の癌死亡数で大腸癌は男性の3位・女性の1位となっています。

    食生活の欧米化による高脂肪・高エネルギー食や食物繊維・炭水化物の摂取不足に伴う腸内環境の悪化、現代社会のストレスに伴う心と体の免疫力の低下、アルコールの摂取による活性酸素の増加に伴うDNAの合成・修復に必要な葉酸の破壊、喫煙に伴う有害物質の摂取(喫煙者の大腸癌死亡率は非喫煙者の1.4倍)、肥満によるインスリン分泌過剰に伴う癌細胞の増殖、便秘による腸管蠕動の低下に伴う発癌性物質との接触時間の増加などが大腸癌の原因と言われています。

    特に女性では、もともと便秘気味の方が多いことや、肛門からの出血で医療機関を受診する恥ずかしさから発見が遅れることで、死亡率が高いのではないかと考えられています。

    ほとんどの大腸癌は腺腫(良性ポリープ)として生まれたものが腺腫内腺癌(悪性ポリープ)へと成長したものです。定期的大腸内視鏡検査で腺腫として生まれたものを処理できれば、ほとんどの大腸癌は予防できます。わずかに腺腫から発生しないデノボ癌と呼ばれるがんもありますが、大腸癌は早期に発見できれば治りやすい癌のひとつです。

    わたしのクリニックでは、『心と体にやさしい大腸肛門病診療』を理念に、検査前・検査中・検査後も含め『恥ずかしくない』・『痛くない』を心掛ける大腸内視鏡検査を行わせていただいております。

  • 大腸ポリープ編

    大腸がんと大腸ポリープの関係
    大腸にできたイボのようなものを大腸ポリープと呼びます。大腸ポリープは、おおきく『非腫瘍性ポリープ』と『腫瘍性ポリープ』の2つに分けることができます。『非腫瘍性ポリープ』には、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)や感染性腸炎などによる『炎症性ポリープ』と加齢などに伴う『過形成性ポリープ』などがあります。これらのポリープが大腸がんになる可能性はほとんどありません。『腫瘍性ポリープ』には、『腺腫性ポリープ』などの良性腫瘍と『腺腫内腺がん(早期がん)』などの悪性腫瘍があります。『腫瘍性ポリープ』の80~90%は、良性腫瘍です。大腸がんのおおくは腺腫から『腺腫内腺がん』として発生します。数%ですが、『デノボがん』と呼ばれる腺腫から発生しないがんもあります。また、家族性大腸腺腫症(大腸腺腫性ポリポーシス)や遺伝性非ポリポーシス大腸がんなどの遺伝性の大腸がんもあります。

    大腸ポリープの3つの切除法
    1、ホットバイオプシー(Hot biopsy)
    5mm以下の小さいポリープを高周波電流の流れる生検鉗子で摘みとります。
    2、ポリープ切除術(Polypectomy)
    首のあるポリープ(有茎性ポリープ)を高周波の流れるループ状のワイヤー(スネア)で
    縛り切除します。
    3、粘膜切除術(EMR/Endoscopic mucosal resection)
    2cm以下の首のないポリープ(無茎性ポリープ)をポリープの下の粘膜下層に注射針で
    生理食塩水などを注入して浮かせたうえで、スネアで縛り切除します。

    いずれの切除法でも、治療後に約2000人に1人の穿孔(腸に穴があくこと)・約1000人に1人の出血などの合併症のリスクがあります。ポリープのサイズが大きいものほど、合併症のリスクは高くなります。また、一部の施設では、2cm以上の無茎性ポリープに対しても、粘膜下層剥離術(ESD/Endoscopic submucosal dissection)と言う切除法も行われています。

    おおくの大腸がんは腺腫から発生します。また、2cm以下の腺腫であれば、ホットバイオプシー・ポリープ切除術・粘膜切除術で切除可能です。そうなるとデノボがん以外のほとんどの大腸がんは定期的大腸内視鏡検査で予防できますね。

  • 痛みの原因と痛くない理由編

    腸が伸びることによる痛み・腸が張ることによる痛み・腸が曲がっていることによる痛みは、ジェット風船をイメージすると分かりやすいです。空気が入って長く張った状態のジェット風船をひねったりしたら割れますよね。
    空気が抜けて短く萎んだ状態のジェット風船ならひねっても大丈夫ですよね。大腸も同じです。しっかり脱気していれば内視鏡が動いているのは分かっても軸保持短縮法で挿入できれば違和感はあっても痛みはありません。
    それでも痛みを感じるケースもあります、過緊張や過敏性腸症候群などから大腸の蠕動運動のコントロールが難しく検査中も自発性で周期性のキリキリした蠕動痛を感じるケース・過緊張や不穏などから怒責(いきみ)のコントロールが難しく自分の押し出そうとする力を押されている痛みと感じるケースです。
    また、この悪循環の結果、数メートルの長さの小腸から40~80cmの大腸に空気が移動してくると、内視鏡での脱気が難しくなります。敏感な方は、痛くなるかも・ガスや便が漏れそうかもと感じやすいですが、リラックスして体の力を抜いていただければ、ほとんど痛みはありませんよ。

  • 本当に痛くないの編

    みつみや大腸肛門クリニックでは、はじめて大腸内視鏡検査を受けていただく患者さんにアンケートへのご協力をお願いしています。
    進行大腸がんに伴う大腸狭窄や過換気症候群などに伴う自発痛の患者さんなど、年間数名はアンケート除外とさせていただいています。アンケートではFace Pain Scaleを用いてイラストの表情と簡単なコメントから痛かったのか痛くなかったのかを答えていただいています。
    アンケート結果では、ほとんどの患者さんから「痛みなし」・「ほとんど痛くない」・「そんなに痛くない」との評価をいただいています。

  • これまでの実績(痛くない大腸内視鏡検査)編

     

    クリニックでは毎年約1300人の患者さんに全大腸内視鏡検査を行っています。
    患者さんの平均年齢は約50歳です。わたしが日帰りで処置している腺腫内腺がんも含め大腸がんの発見率は約3%です。
    放置すると大腸がんになる腺腫性ポリープの処置率は約40~45%です。また、潰瘍性大腸炎の発見率は約1~2%です。腺腫性ポリープの既往あり、1~3年毎に定期的に全大腸内視鏡検査を受けている患者さんにも500~1000人に1人はがん生まれがん育ちのデノボがんが見つかります。
    定期的に検査をしていない患者さんの大腸がん発見率が約3%、定期的に検査をしている患者さんの大腸がんの発見率が約0.1~0.2%です。定期的な全大腸内視鏡検査ですべての大腸がんを予防することはできませんが。
    デノボがん以外のほとんどの大腸がんの予防には期待できるものと信じています。

  • 診察の流れ編

    当院は完全予約制です。初診・再診ともに電話でのご予約が必要です。保険証・医療券などのお忘れなくご来院ください。初診の患者さんは問診票も記入していただきます。そのため、初診の患者さんは予約時間の15分前にご来院ください。

    当院の予約時間は受付予約時間です。わたしが独りですべての患者さんに対応しています。悩みの深い長い説明が必要な患者さんもいます。おおむね、予約時間から診察までの待ち時間は0~1時間ですが、悩み深い患者さんの多い日は診察前1~2時間の待ち時間となることもあります。お時間に余裕を持ってご来院ください。

    お通じでお悩みの患者さんには腹部の触診・聴診をさせていただくこともあります。大腸内視鏡検査や手術をご予約の患者さんには血液検査を受けていただきます。現在は、腹部レントゲン検査は行っておりません。

    完全予約制ですが自由診療のクリニックではないので、ひとりひとりの患者さんに30分の診察枠を確保しているわけではありません。再診で調子の良いときの診察時間は数分ですが、初診や調子の悪いときの診察時間は20~30分かかります。わたしのクリニックの完全予約制は午前中・午後の外来ともに15分に2名のご予約で受付していただき順番に診察させていただくイメージです。外来時間の中盤から後半は待ち時間が長くなる傾向があります。ご理解よろしくお願いします。

  • 大腸内視鏡検査の流れ編

     

    事前準備で大腸をきれいにすれば検査の精度もあがります。検査前の食事に気を付けてきれいな状態で検査に臨んでください。汚れたままだと見えない小さなポリープも発見できますからね。わたしは2年に1回の検査なので検査の2日前からレトルトの検査食しか食べません。検査食は税込1100円です。2日間も検査食だと厳しいですが、前日は検査食がおすすめです。問診や前回検査を参考に大腸を動かすための前日の下剤を調整していますが体調により効きやすい日と効きにくい日があります。当日の腸管洗浄液には大腸を動かす効果はありません。動きながらテンポよく飲まないとなかなかきれいになりません。動かないで飲んでいると胃が張って嘔気・嘔吐することもあります。気を付けてくださいね。

    検査中の鎮静剤も体調により効きやすい日と効きにくい日があります。眠りたいのに眠れなくても、力まなければ痛みはありません。過敏性腸症候群の患者さんや過緊張の患者さんは腸の動きを抑える鎮痙剤が効きにくいので検査中に内視鏡操作とは無関係にキュルキュルと蠕動痛を感じることもありますが、これも力まなければすぐに治まります。とにかく、検査中は心も体もリラックスが大切です。

    検査後の頭痛・頭重感・嘔気・嘔吐・腹痛・腹満などの原因は、第1位が検査前からの脱水・第2位が検査後のしぶり腹・第3位が鎮静剤・鎮痛剤の効果遷延です。検査の数日前から、ミネラルウォーターやスポーツドリンクを毎日1000~1500ml摂取することで脱水の予防ができます。また、充分な水分摂取は事前準備で大腸をきれいにする効果もあります。検査後の腹痛の原因は過敏性腸症候群に伴うしぶり腹です。検査中は観察精度を高めるため鎮痙剤や鎮痛剤を使用します。過敏性腸症候群の患者さんは検査後30~60分後に蠕動亢進が見られることが多いです。大腸が空っぽなのに大腸が動くことに伴う張りや痛みです。おならを我慢すると症状を強く感じるので恥ずかしがらずにどんどん出しましょう。検査中の炭酸ガスは10~20分で体内に吸収されているので炭酸ガスではお腹は張りません。過緊張や検査後に予定などを入れていて鎮静剤や鎮痛剤に抗っていると効果が遷延して動くと頭重感・嘔気を伴うことがあります。できるだけ検査日は予定を入れないでくださいね。翌日以降の頭痛・頭重感・嘔気・嘔吐・腹痛・腹満などの原因は、第1位が脱水・第2位が過敏性腸症候群のしぶり腹です。検査翌日の朝、頭痛・頭重感・嘔気・嘔吐などがあれば食事は取らなくてもスポーツドリンクなどで水分と電解質を補充してください。水分と電解質を補充しないと改善しませんからね。過敏性腸症候群の患者さんは緊張するだけで蠕動亢進に伴う腹痛を感じやすい体質です。いつものしぶり腹も内視鏡に伴うものやポリープ切除に伴うものではないかと心配すればするほど、起こりやすくなります。ちなみに、翌日まで鎮静剤・鎮痛剤の効果が遷延することはほとんどありません。

    検査の精度アップのためにも検査後の不快感の予防のためにも事前準備が大切ですよ。

     

  • 当日の前処置編

    大腸内視鏡検査当日は午前中に腸管洗浄液を服用します。
    腸管洗浄液には蠕動亢進作用はないので、動きながら飲まないと胃が張って嘔気・嘔吐・悪寒などの原因となることもあります。
    また、ダラダラ飲むとなかなかきれいになりません。動きながらテキパキ飲むことが大切です。
    きれいになればなるほど、小さなポリープを発見できる確率も高くなります。

    現在は、コロナ禍で院内での蜜を回避するため、大腸内視鏡検査を受けたことのある患者さんなら70歳以上でも自宅での前処置を推奨しています。

  • 3つの日帰りポリープ切除術編

    クリニックでは主に3つの日帰りポリープ切除術を行っています。
    5mm以下のポリープには鉗子で切除するホットバイオプシー(Hot biopsy)を首のあるポリープにはスネアで切除するポリープ切除術(Polypectomy)を首のないポリープには注射とスネアで切除する粘膜切除術(EMR)を行っています。
    現在は、4つ目の日帰りポリープ切除術としてコールド・ポリペクトミー(Cold polypectomy)も行っています。
    ポリープ切除術(Polypectomy)や粘膜切除術(EMR)を行った際には経過観察のため1泊入院となる医療機関もあります。が、わたしのクリニックでは止血が必要な処置後出血は500~1000人に1名程度です。幸い処置後の穿孔はありません。
    もちろん、無床診療所のためどなたも1泊入院はしていません。ポリープの数が多い時には後日改めて追加切除することもありますし、ポリープが大きい時には佐野病院さんなどに紹介することもあります。
    日帰りポリープ切除術後は患部が落ち着くまで5~10日間の運動・食事制限があります。

  • ホットバイオプシー編

    5mm以下の小さいポリープは、ホットバイオプシーの適応となります。
    高周波電流を流せるホットバイオプシー鉗子をポリープの位置に合わせます。
    ホットバイオプシー鉗子でポリープを摘み、高周波電流を流します。
    高周波電流でカップの外側に発生した熱で止血と切除をおこないます。
    ホットバイオプシー鉗子を引き、ポリープを摘みとります。
    高周波電流で発生した熱でポリープ組織の残存も予防します。
    摘みすぎ、高周波電流の流しすぎは、穿孔や出血のリスクを高めるため、注意が必要です。
    クリップを用いて、穿孔や出血を予防することもあります。

    開業から現在まで、ホットバイオプシー後の穿孔や止血術が必要な出血は経験していません。

  • ポリープ切除術編

    有茎性ポリープや亜有茎性ポリープは、ポリープ切除術の適応となります。
    スネアをポリープの位置に合わせ、通します。
    高周波電流を流せるスネアでポリープの茎部を縛り、高周波電流を流します。
    高周波電流で発生した熱でポリープの茎部の止血と切除をおこないます。
    把持鉗子を用い、ポリープを回収します。
    茎部が太いポリープは、出血のリスクが高いため、注意が必要です。
    クリップや留置スネアを用いて、出血を予防します。
    大腸ポリープの日帰り手術を毎年1000件ほど行っていますが術後出血は毎年数名です。
    クリップでの止血術が必要な時もあります。

  • 粘膜切除術編

    5~15mm程度の無茎性ポリープや一部の亜有茎性ポリープは、粘膜切除術の適応となります。
    穿刺針をポリープの位置に合わせ、生理食塩水などの液体を注射して、浮かせます。
    高周波電流を流せるスネアを浮かせたポリープの位置に合わせ、通します。
    スネアで浮かせたポリープの茎部を縛り、高周波電流を流します。
    高周波電流で発生した熱でポリープの茎部の止血と切除をおこないます。
    把持鉗子を用い、ポリープを回収します。
    大きいポリープは、穿孔や出血のリスクが高いため、注意が必要です。
    日帰り処置の際には、クリップを用いて、穿孔や出血を予防します。
    開業から現在まで、大腸ポリープの日帰り手術後の穿孔は経験していません。
    ポリープのサイズが大きい時や大腸がんを疑った時は佐野病院の佐野先生にESDをお願いしています。

    保険診療ではESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)は入院での施術となります。

  • コールド・ポリペクトミー編

    コールド・ポリペクトミーは高周波電流を流さずにポリープを切除する方法です。

    5mm以下のポリープを専用のジャンボ鉗子を用いて切除するコールド・フォーセプス・ポリペクトミーと1cm以下の首のないポリープを専用のスネアを用いて切除するコールド・スネア・ポリペクトミーがあります。
    高周波電流には腺腫などの残存予防のメリットと術後出血などのリスクアップのデメリットがあります。

    適応となるポリープは限られますが、コールド・ポリペクトミーも行っています。

  • 定期検査のススメ編

    100個の大腸がんがあれば、99個の大腸がんは良性腫瘍の腺腫から悪性腫瘍の腺がんに変化したものです。
    1個の大腸がんだけははじめから悪性腫瘍(デノボがん)の腺がんとして生まれています。
    検査前の前処置・検査中の腸管蠕動・検査医の眼の影響はありますが、5mm未満の腺腫も発見できます。

     

    はじめての検査や前回まで腺腫のなかった患者さんには、腺腫が見つかれば1~2年後のフォローアップをすすめています。過去に腺腫が見つかった患者さんには、腺腫が見つからなくても2~3年毎のフォローアップをすすめています。
    当院で1~3年毎の定期検査を行っている患者さんに大腸がんが見つかるのは1000人に1~2人です。
    定期検査を行っている患者さんに見つかる大腸がんはデノボがん(はじめから悪性腫瘍)だと考えています。

     

    すべての大腸がんを予防できる訳ではありませんが、デノボがん(はじめから悪性腫瘍)以外のほとんどの大腸がんは定期的な大腸内視鏡検査で予防できる感じですね。