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マンガで分かる切らない痔の治療と痛くない大腸内視鏡検査

注射療法(ALTA硬化療法)編

脱出する内痔核に硫酸アルミニウムカリウム水和物とタンニン酸を有効成分と
する注射薬を注射することで、脱出や排便時出血を改善し、痔核を硬化・退縮
させるのがALTA硬化療法です。手術と比べて、治療後の疼痛・出血などの頻
度や程度が軽いのがメリットですが、再発率が高いのがデメリットです。
注射直後から痔核は縮小し出血も改善しますが、痔核の硬化・退縮には1~2
か月を要します。また、組織レベルでの変化は半年ほど続きます。

脱出する内痔核がALTA硬化療法の適応ですが、器質化を伴う内痔核や外痔核
を伴う内外痔核は適応外です。内痔核を痔核上極部粘膜下層・痔核中央部粘膜
下層・痔核中央部粘膜固有層・痔核下極部粘膜下層の4つのエリアに分けて注
射します(四段階注射法)。四段階注射法は難易度と合併症回避の観点から、
内痔核治療法研究会の四段階注射法講習会を受講した肛門領域に精通した
医師にのみ許された手技です。

硫酸アルミニウムカリウム水和物による、血管透過性の亢進は血液を濃縮し
上直腸動脈から内痔静脈叢への血流を減少・停止することで、速やかに痔核
を縮小し出血を改善します。また、硫酸アルミニウムカリウム水和物は、炎症を
惹起し炎症の修復に伴う肉芽形成と繊維化で、痔核を硬化・退縮させ、脱出や
出血を消失させます。
タンニン酸は、過度の急性炎症を抑制することで、硫酸アルミニウムカリウム
水和物による組織障害を軽減します。

主な副作用として、
発熱(7%)・血圧低下(3%)・頭痛(2%)・嘔気(2%)・食欲不振(2%)
などがあります。

また、投与後合併症としては、
肛門部硬結(78%)肛門部疼痛(48%)・排便困難(21%)
などがあります。